頭がボーっとしてくるフラクタル図形を見よう

こんにちは、S.O.です。まず下の図形と写真を見てください。この2つの共通点とは何でしょう?

想定解は「フラクタル構造を持っている」ということです。

フラクタルとは、一部が全体と自己相似な構造を持っている図形のことです。たとえば左の図形は、シェルピンスキーの三角形と呼ばれるものです。この図形を4等分したものは元の図形と見分けがつかないです。右の写真では、シダの葉の分岐した1つ1つは元の葉と同じ形をしています。

Via/ https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Sierpinski_zoom.gif

上のアニメーションでは、シェルピンスキーの三角形をどんなに拡大してもとと同じ図形が現れます。自己相似とはこういうことです。

フラクタルは「とても複雑な図形」ということもできます。複雑なのでよく見ようと拡大しても無限に複雑な形をしていてきりがないもののことです。

たとえば、はフラクタルです。

雲はフラクタルである

雲はよく見てみると複雑な構造をしており、拡大していっても単純な形になることはありません。

ここからは有名な数学的な操作で作られるフラクタル図形を見ていきましょう。


コッホ曲線

これはコッホ曲線と呼ばれるフラクタル図形を作っていくアニメーションです。コッホ曲線は線分を3等分し分割した2点を頂点とする正三角形の作図を無限に繰り返すことによって得られる図形です。

コッホ曲線は曲線と名前がついていますが、上の図は明らかに直線の集まりです。なのになぜ「曲線」という名前がついているのでしょうか? このアニメーションでは有限回で打ち切っていますが、実際のコッホ曲線はこの操作を無限に行います。すると無数の線分からなる多角形になり、直線でできた図形としては複雑すぎるということで曲線という名前になりました。


メンガーのスポンジ

Via/ https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Menger.png

シェルピンスキーの三角形やコッホ曲線は平面のフラクタルでしたが、メンガーのスポンジは立体のフラクタルです。立方体の中央の3分の1に穴をあけ、残りの3分の1にさらに穴をあけ……、と繰り返した極限がメンガーのスポンジです。

数学の極限を学んだ人はこの立体の表面積と体積を計算してみてください。表面積は無限大に、体積は0になるはずです。体積が0なのに表面積が無限大というのはとても違和感があります。しかし先程述べたようにフラクタル自体が極限的な操作による空想上の産物にすぎないので(自然界に見られるフラクタルはあくまで近似)、まあそういうことだと思ってください。


マンデルブロ集合

Via/ https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mandel_zoom_00_mandelbrot_set.jpg

コッホ曲線やメンガーのスポンジより高度(?)な数学的操作で得られるフラクタル図形にマンデルブロ集合があります。これは複素平面上で「ある条件」を満たす点をプロットしていったものです。

マンデルブロ集合を拡大するとさまざまなパターンが見られます。こんな不思議なパターンもあります。

Via/ https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mandel_zoom_11_satellite_double_spiral.jpg?uselang=ja

ちなみに、マンデルブロ集合に名を残すブノワ・マンデルブロ氏は、何を隠そう「フラクタル」の概念を考案した人です。


バーンズリーのシダ

Via https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Barnsley_fern_plotted_with_VisSim.PNG

最初に見せたシダの写真のような図形も、「ある条件を満たす点をプロットしていく」という数学的な操作で書くことができます。これが、「バーンズリーのシダ」です。単なる数学的な操作でこんな絵が描けてしまうのは、とても興味深いです。

いかがでしたでしょうか。フラクタル図形はその数学的な背景を考えなくても、単に見ているだけで不思議な気分に浸れれるものです。興味を持った人にはマンデルブロが書いた『フラクタル幾何学(上・下)』(ちくま学芸文庫)がオススメです。


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東大4年。趣味は明け方の散歩。人に話したくなるような記事を書いていきたいと思っています。好きな野菜はにんじんです。東大クイズ研所属。

 

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