「歯科医、まちなかに多すぎ問題」を徹底解剖

こんにちは、服部です。

私たちは普段いろんなお医者さんにお世話になっていますが、なかでも歯医者さんは最も身近な存在ではないでしょうか。

虫歯にはなったことがなくても、定期的に診てもらっている方も多いでしょう。逆に、少し歯が痛くてもガマンして放っておいたら、後で毎週のように歯医者に通うことになった、なんて覚えのある方もいるのでは?

そんな身近な歯医者さんですが、実際日本には歯医者が多いらしいという話を聞きました。

歯科医院はコンビニより多い

厚生労働省のデータによると、日本の「歯科診療所」の数は2016年10月時点で68940。一方、コンビニの数は、日本フランチャイズチェーン協会によれば、2018年4月時点で55465店舗。

コンビニより歯科診療所のほうが、1万以上も多くなっているのです。

これにどんな印象を持たれるかはそれぞれですが、国としては「日本に歯科医師は過剰である」との認識に至ったのでしょう。試験の合格者数を徐々に縮小するなど、歯科医師を減少させる試みが近年とられています。

歯科医は本当に過剰か?

しかし、多いとはいっても、「コンビニより多いから過剰だ」というのは感覚でしかないものです。歯科医の数の適正値が実際どれほどなのかは、わからないのです。

たとえば、人口あたり歯科医師数をOECDのデータで見てみましょう。

日本の歯科医数は人口1000人あたり0.81人。先進諸外国を見ると、ドイツでは人口1000人あたり0.89人、アメリカでは0.6人。日本の歯科医が飛び抜けて多いというわけではありません。また、現状の人口あたり歯科医は少ないものの、アメリカでは「歯科医不足」が叫ばれています。

加えて、海外では、定期受診率やデンタルフロス(歯間ブラシ)の使用率が日本より高いともいわれています。素直にこのデータを取れば、「日本で歯科医師過剰」ではなく、「日本人はもっと歯科医に通うべき」ということなのかもしれません。

日本国内でみると、人口あたり歯科医数に地方による格差があります。歯科医は全国にしっかり散らばっているわけではありません。東京都などの都心に比べて地方でとても少なくなっていて、田舎で歯医者が不足している可能性があるのです。

もっとも、「日本人は自分でしっかり歯磨きをしているから定期受診率が低い」という論理も成り立ちます。歯科医師をどうしていくかという問題への議論は、様々な事情を多様な視点から考慮してなされる必要があるでしょう。

そもそも、なぜ医師と歯科医師は免許が分かれている?

医師の免許の体系は「医師」と「歯科医師」に分けられています。医師免許を取っても、歯科医師にはなれないのです。

なぜ歯科医師だけ別なのか。「歯科医は他の医師と違い、道具を使って抜歯や矯正をする“職人”であった」という西洋の体系を引いているともいわれますが、さまざまな説があります。

現代の医療の高度化のなかで、医師と歯科医師との連携を模索すべきという意見もあり、この医師・歯科医師の区別は今後大きな課題となっていくのかもしれません。

◇参考文献

東大経済学部4年・クイズ研究会所属の服部と申します。知識も経験もまだまだ浅い青二才ではありますが、学びと発見への新たな入口の1つとしてお手伝いできればと思います。よろしくお願いいたします。

 

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