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※この記事では野球に詳しくない方のため、詳細な説明は省略しております。 実際には様々な例外規則が存在します。

いよいよ本日に迫った「プロ野球ドラフト会議」。秋の風物詩としてニュースなどでは連日取り上げられます。

でもでも、意外と「ドラフトって何?どんなイベントなの?」という人も多いハズ。 甲子園のヒーローたちがプロの球団に入るイベントだということくらいしか知らない……というあなた!ドラフト会議の公正な選手分配システムや、各チームごとの戦略の違いを知るだけで、ニュースがスッキリ理解できるはず!

清宮フィーバーに湧く世間に置いていかれないためにも、ここでサラッと予習しちゃいましょう!

これだけ知っておけばOK!ポイント

・ドラフト会議は「その年にプロ入りを希望している新人」を獲得するための唯一の機会 ・1位指名は、2位以下とは別の方式で行い、抽選があるのは1位だけ

ドラフト会議って?

ドラフト会議とは、簡単に言うと ・「その年、プロ入りしたい」という選手を ・公平に各球団が獲得するための会議 と言えます。

プロへの狭き道

球団の交渉力の差を平準化したり、違法な金銭のやりとりなどをなくすため、新人の入団経路は基本的にこのドラフト会議に一本化されています。この会議がプロへの唯一の道と言えるでしょう。

ドラフトにかかる選手は、指名を待つだけです。 もし入りたくない球団に指名された場合、選手はその球団と契約しないことも選べます。 その場合、「他球団と契約できる」ということはなく、来年のドラフトを待つことになります。現役では菅野智之投手などがその例です。

アナタも指名される?

指名されるのは、主に「プロ志望届」を提出した高卒、大卒のプレイヤーに、社会人選手。日本国籍を持っていたり日本の学校を卒業していることが条件です。 なので、すでに社会人として働いているあなたには、指名される可能性があります。

各球団は会議によって「契約交渉権」を獲得します。あくまでそのチームと契約するかどうかは選手次第。職業の自由の観点にもとづき、あくまで選手の行き先を決めるものではありません。

ただし、指名された球団を断れば、その年は他の球団とは契約できません。

※1 各球団は入団テストというものをドラフト前に実施することがある。そこで良しとなった選手はドラフトで指名されるが、そのような選手についてはアマの部活動等を退部していれば指名可能となっている。

・日本のアマチュアからメジャーリーグを直接目指すケースでも、プロ志望届は提出するということになっています。 高卒後メジャーリーグ挑戦を目指していた大谷翔平を日本ハムが指名できたのもこのような経緯からです。

・上記の条件を満たさない外国人の選手などは、ドラフトとは関係なく契約が可能です。 しかし、他国のリーグでドラフト対象となっている選手については契約を行わない、という紳士協定があります。

・かつては「逆指名制度」と呼ばれる、入団する球団を有望選手が選べる制度がありました。 しかし、裏金の温床になる、戦力が偏るなどの問題から現在は廃止されています。

仕組み

では、12チームもある球団間でどのような制度を設ければ公平に契約が進むでしょうか。

まず大事なことは、ドラフトでの指名は「くじびきだけではない」ということ。くじびきを行うのは、最初のいわゆる「ドラ1」指名のときだけなのです。

幾度もの制度変更を経て、現在のルールは以下のようになっています。

一巡目指名の進め方

まずは、選択の一巡目、会議の目玉となるドラフト一位指名のやり方から。

・選択順一巡目(いわゆるドラフト一位)については、各球団同時に入札する。 ・一位入札の結果がかぶった場合はくじ引きを行い、当たりを引いたチームが交渉権獲得。 ・くじ引きに敗れたチームのみで、ここまで指名されていない選手についてもう一度入札を行う。 ・かぶったらまたくじ引きをし……というふうに繰り返し、12球団全てのドラフト一位選手が決定される

二巡目からの進め方

続いて、二巡目以降の指名方法。一位とはやり方が異なるのです。

・二巡目は、各球団が順番に選手を指名していき、指名された選手の交渉権獲得となる。 ・指名の順番は、 ①シーズンのリーグ内順位が低いチームから ②セ・パ両リーグのうち、交流戦で勝ち越したリーグのチームから というルールの下で決まる。 ・今年なら、交流戦はパ・リーグが勝ち越したので ロッテ(パ6位)→ヤクルト(セ6位)→日ハム(パ5位)→……→広島(セ1位) となる

・3巡目は逆に、広島→……→ロッテ という順番で指名する ・このようにして、偶数順目は順位の低い側、奇数順目は順位の高い側から指名していく

というルールになっています。

これは、有望選手が特定球団に固まらないことと、強さを各チームで平準化(つまり弱いところはより強く)することとの両立を目指して作られた制度です。

今年の見所

今年は「不作の年」と言われながらも、ドラフト自体の話題性は抜群です。

稀代のスラッガー清宮幸太郎、夏の甲子園で一大会6本塁打の大会記録を残した中村奨成、清宮以上とも言われる西のスラッガー・安田尚憲の「高校BIG3」が最大の注目ポイント。一巡目での競合・抽選間違いなしです。

さらに、社会人では投手陣が豊作。JR東日本の豪速左腕・田嶋大樹、MAX155kmの超即戦力右腕・鈴木博志らが一位候補に挙げられています。

大卒選手も投打にヒーローあり。 立命館大学のエース東克樹、東大をどん底から這い上がらせた宮台康平らピッチャー陣が充実。打者では慶應大学の巨漢スラッガー岩見雅紀や打力抜群の奈良学園大・宮本丈らが上位指名予想されています。

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この記事を書いた人

伊沢拓司

QuizKnockCEO、発起人/東大経済学部卒、大学院中退。「クイズで知った面白い事」「クイズで出会った面白い人」をもっと広げたい! と思いスタートしました。高校生クイズ2連覇という肩書で、有難いことにテレビ等への出演機会を頂いてます。記事は「丁寧でカルトだが親しめる」が目標です。

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