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こんにちは、Mimoriです。

小学生の頃に『しゃっくり百万べん』という本を読んだことがある。しゃっくりが止まらない主人公は「百万回しゃっくりをしたら死ぬ」という予言を授かる。パニックになった主人公はしゃっくりを止めるため、妖怪の世界へ足を踏み入れる。

この物語において、散々お化けに驚かされた主人公は、いつの間にかしゃっくりが止まっていることに気付く。このように、しゃっくりは「びっくりすると止まる」といわれている。なぜこのようにいわれているのか、しゃっくりの発生するメカニズムも踏まえて解説していきたい。

※しゃっくりを百万回すると死ぬ、という設定はフィクションです。念のため。

しゃっくりはどうやって発生するの?

人間の胸と腹の境界には「横隔膜おうかくまく」と呼ばれる筋肉がある。呼吸の際に横隔膜が上下することで、肺が膨らんだり縮んだりする。

横隔膜が痙攣けいれんを繰り返し、声帯の筋肉が閉じることで、空気の流れがジャマされて「ヒクッ」という特徴的な音が発生する。これが「しゃっくり」である。

横隔膜が痙攣する原因としては、早食い、飲酒、刺激物や熱いものを飲み込む、などがある。これらが原因となる場合、しゃっくりは自然に止まることが多い。長く続く場合は、何らかの病気によってしゃっくりを引き起こす経路が刺激されている可能性がある。

びっくりするとしゃっくりが止まるのはなぜ?

「びっくりするとしゃっくりが止まる」理由は、医学的には証明されていない。一説には、驚いて息を飲むことで呼吸が止まることが原因と考えられている。呼吸が止まって血液中の二酸化炭素が上昇することで、横隔膜の動きが抑制されるのだ。

また、息を止めることで胸の中の圧力が上昇し、しゃっくりを引き起こす神経の経路が刺激されて止まる可能性も指摘されている。

しゃっくりを止める方法、他にないの?

病院では、ときどき「しゃっくりが止まらない」ことを理由に来院する患者さんがいる。そんな人を医者が「ワッ!」と驚かしたら、たぶんブチ切れられると思う。「驚かす」以外に、しゃっくりを止める方法はないだろうか。

ひとつは「大きく息を吸った後に呼吸を止める」という手がある。呼吸が止まることでしゃっくりも止まるなら、わざわざ誰かに驚かしてもらわずとも、自分で呼吸を止めてしまえばよいのだ。

また、しゃっくりを引き起こす神経を刺激して止めるために「舌を手で引っ張る」「眼球をやさしくこする」などの方法がとられることもある。病院でこれを実践する医者もいるが、あくまで経験則に基づいた治療であり、明確な効果は証明されていない。病院で医者に舌を引っ張られた患者さんは相当痛かったらしく「次はこれ以外の方法でしゃっくりを止めてください……」とおっしゃっていた。

これらの民間療法を実施しても止まらない場合、病院でしゃっくりに有効な薬や漢方を処方してもらおう。

この記事を書いた人

K. Mimori

慶應医学部卒。元馬術部。知っておくべき知識から意外な雑学まで、様々なジャンルの記事を扱っていきたいと思います。よろしくお願いします。

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