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株式会社JERA

QuizKnockに立ち上げ当初から携わる古参メンバー、田村正資

開成高校時代には伊沢拓司とともに『高校生クイズ』で優勝するなど、伊沢との関わりの長さはQuizKnockメンバー随一です。

【高校生クイズ優勝時の秘話はこちら】

そんな田村正資の人生をたどるうえで外せないキーワードは「クイズ」と「哲学」。輝かしいクイズの戦績を収めた高校時代から一転、大学時代は奥深い学問の世界に身を投じました。田村が意外な経歴を歩むにいたったワケとは……?

全2回のインタビュー、前編となる今回は「クイズ」をテーマにお届けします。

田村正資 東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。YouTubeチャンネル「QuizKnockと学ぼう」やECサイト「QurioStore」の企画・立ち上げを手がけた。『ドラえもん』が好き。
チャンイケ 今回の聞き手・執筆者。京大大学院修士卒のQuizKnock編集部メンバー。『高校生クイズ』での田村・伊沢の活躍を目の当たりにし、クイズの世界に飛び込んだ。

目次

◎ クイズとの出会いは「運動部はやめとこうかな」

◎ 伊沢に引き止められ『高校生クイズ』に

◎ クイズプレイヤーと研究者は似ている

◎ 田村に訪れた「ひとつの奇跡」

最近はWeb記事にひっぱりだこ

――田村さんといえば、人気シリーズ「朝からそれ正解!」の初回に名を連ねていたりと、QuizKnock歴はかなり長い方ですよね。

田村 そうですね。初回が2018年だから、もう5年以上関わっているのかな。

――最近だと、Web記事で見せるキテレツな発想の数々も印象的です。

田村 オリジナル漢字の記事では、ライターの鹿野さんに大賞的なものをいただけてめちゃめちゃ嬉しかったですね。

【田村が大活躍したオリジナル漢字の記事はこちら】

田村 その一方で、『ドラえもん』担当みたいな感じで呼ばれることも多くて。ひたすら「アンキパン」を食べるこうちゃんを励ましたり、ひみつ道具を使ってQuizKnockをクソデカ企業にしたりしましたね。今後もっと、いろいろなWeb記事に出たいですね。

【ドラえもん担当として登場した記事】

クイズとの出会いは「運動部はやめとこうかな」

――田村さんは『高校生クイズ』で優勝するなど、かなり昔からクイズに携わっていますよね。クイズに本格的に取り組みはじめたのはいつ頃だったのでしょうか。

田村 開成高校に入学してからなので、2008年からですね。5月の運動会が終わった後くらいに「部活勧誘会」があっていろいろ見てたんですが、家から高校まで遠かったので運動部はやめておこうかなと(笑)。文化部で何か面白いのないかな〜と探してたら、遠くの方から「ピンポン」とか聞こえてきて。

田村 なんだろうと思って近寄ったら早押しクイズの体験会をやってて、ちょっとボタン触ってみようかなと。これが最初でした。

――スタートは半ば消去法的な理由だったんですね。そのときに正解したクイズで覚えているものはありますか?

田村 「インドの神様で、足の速い/」みたいなところで押して、「韋駄天いだてん」って答えましたね。

韋駄天:バラモン教の神。仏舎利を盗んだ足の速い鬼をつかまえたことから「足の速い神様」とされる。

――クイズ初めてだったんですよね? ボタン押すの早すぎませんか??

田村 「インドの神様なんか全然知らねえよ」と思ってたら、「足の速い人」まで読まれて。「そういえば神様っぽい単語、1つ知ってるわ」と思って答えたら、正解の音が鳴ったんです。めっちゃ楽しかったですね。

――なるほど。そもそも「韋駄天」という言葉はどこで知ったんですか?

田村 当時ゲーム『パワフルプロ野球』にハマってて、その中に「韋駄天」という言葉が出てきたから、僕の中で韋駄天は「インドの神様」よりもそっちのイメージだったんですよね。だから答えられたんじゃないかな。

パワプロと韋駄天:「実況!パワフルプロ野球」シリーズで、走力の高い野手に与えられる称号のひとつに「韋駄天」がある。

――正攻法とは違うルートで正解した、というわけですね。

田村 こういうことを経験すると、帝釈天とか弁財天とか、神様の名前には「〇〇天」ってついてるなあと思うようになるんですよ。僕の場合は「韋駄天をパワプロで知った」にあたるんですけど、間接的に知ったことでもちゃんとした知識の体系の中に導いていってくれる、というところがクイズの面白さだなと思って。

田村 そして素直に「もともと知っていた知識で、他の人が答えられなかったタイミングで答えられるのめっちゃ楽しい」という思いもあって、クイズ研究部に入りました。

伊沢が今も愛されている理由

――開成高校のクイズ研究会は、クイズが今ほど人気になる前から「強豪」として有名ですよね。活動はかなりストイックだったんですか?

田村 いや、当時部活は週3日で、しかも1回で2〜3時間ぐらい。僕と伊沢とあと6人くらいが集まって、だらだらとクイズしたり、クイズをサボって僕と伊沢で麻雀したりと、かなりゆるゆるやってましたね(笑)。

――そうなんですね! 意外でした。そんな雰囲気で、どうやって実力を伸ばしたんですか?

田村 結局みんな負けず嫌いで、事前に問題集を読んでくるとか、こっそり練習してくるんですよ。「どうすればクイズに答えられる知識を溜め込んで、早押しのときに発揮できるか」をみんな意識できてたんじゃないかな。

――まだ中・高生ですよね? そういう意識はどうやって形成されていたんですか?

田村 伊沢の力が大きくて。伊沢が先輩からノウハウを受け継いで、部活のみんなに浸透させていった結果みんな強くなっていきました。

伊沢はコミュニティへの貢献をちゃんとする人で、後進の教育にもめちゃめちゃ熱心。そういうところが、彼が今も愛されている理由なんじゃないでしょうか。

次ページ:「クイズはもういいかな」そんな田村を引き止めた、伊沢の「超綿密な計算」

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この記事を書いた人

チャンイケ

京都大学大学院修了(工学修士)のチャンイケ(池田和記)です。理系に限らず、様々な学問・エンタメに関心があります。面白いクイズ、分かりやすくてタメになる記事を通じ、皆様の知的好奇心を刺激できるよう努めて参ります。趣味はクイズ・ボウリング・ゲーム・謎解き・食べ歩きなど。

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